永瀬清子の世界
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#68「夏」
3 minutes Posted Jul 14, 2025 at 2:30 am.
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この詩の「私」は、「私は身の不自由なあまり時々人に甘えすぎるのでいけない」と自制し、「私は何でも身一つで処置するやうになるであらう」と、誰の力も借りずに一人で物事をなしとげていきたいと考えています。さらに「物事を回想するばかり」の九月ではなく、「夏は暑ければ暑いほどよい」と夏を讃える詩句からは、過去を振り返るのではなく、今を生き、走り抜けようとする疾走感が感じられます。太陽の強い光のような、みなぎるエネルギーや強さとともに、その強さゆえにどこかさびしさも思わせます。劇作家の長谷川時雨は、この詩「夏」を読んだ驚きを、『時事新報』(1933年10月10日)という新聞に「女流作家展望(二)後ろの鮫に唸る」書き、永瀬清子を応援してくれました。永瀬清子は、このようにいろいろな人に応援され活躍の場を与えられたのです。<文・白根直子>