Show notes
永瀬さんは、ハンセン病に対する差別や偏見があった戦後間もない頃から、岡山県瀬戸内市にある国立療養所長島愛生園や邑久光明園の入所者と、詩作を通じた交流を続けていました。そうした交流からも作品が生まれており、この短章もその一つです。堂崎しげるさんは、本土から島へ届いた一瞬の光を「心ふるわして受け取っ」ています。永瀬さんは、この光への強い関心から、以前、堂崎さんが書いた詩を思い出し、さらに思いをいたすのです。「反射は反射を生む」という言葉は、詩を書くもの同士の響き合いであり、その詩を読んだ人と詩人との響き合いでもあります。永瀬さんもまた詩人として貪欲なまでによい詩を求め、日常に潜む詩を見逃したくないことが、こうしたところからもわかります。<文・白根直子>

