永瀬清子の世界
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#45 「にせ物語 d入浴」
3 minutes Posted Feb 3, 2025 at 2:30 am.
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身近な人だからこそわかってくれるに違いないという期待や思い込みが、よかれと思ってしたことが、相手の気持ちにそぐわないことはあるものです。「女」が、友達にさえ理解されない思いを綴るのは、ノートでも原稿用紙でもなく手近な「台所の日めくりの余白」です。夫婦のありふれた生活が「台所の日めくり」に象徴され、その余白には、それぞれの思いが託されるのです。「女」の気持ちを思いつつも、「夫」が「女」の望む通りの言葉を返さないのは、明かすことのない思いがあるため余白のままなのでしょうか。一方「女」は、自分の見えているように「夫」の思いを捉え、余白に自分の思いを綴っていきます。「台所の日めくりの余白」に綴られる二人だけの世界が、この短章により私たちにも開かれています。<文・白根直子>