アワノトモキの「読書の時間」
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粟野友樹,星野良太,Work-Teller
20-2「仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える(泉谷閑示さん)」
50 minutes Posted Dec 23, 2022 at 12:46 am.
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引き続き「仕事なんか生きがいにするな」を扱っていきます。

今回は、3つのキーワードを元に解説を進めていきます。
ちなみに本の序盤は、精神科医の目から見た社会の変化から始まっているようです。
患者さんたちの悩みが、温度の高い悩みから、温度の低い悩みへと変わってきている。
愛情の飢えや劣等感など、人と関わるからこその温度の高い悩み。

それに対して、生きる意味など、一人で抱える悩みが温度の低い悩み。

モノの飽和と経済成長を追い続けたハングリーモチベーションの時代とは違い、
満たされた現代では、より人間らしい悩みが出てくるのは当然だ、とも書いているようです。
大変興味深い入り方ですね。

さて、それではキーワード解説を。


◎意義と意味の混同

意義は、役に立ち、頭で計算できる損得勘定的なゴールのこと。

対して意味は、主観的な感覚であり、心と体で感じること。
現在の我々が言う「生きる意味」は「生きる意義」になってしまっていないでしょうか。
意味はプロセスそのものなので、結果を予測も約束も説明もできません。
それでも今の資本主義社会は、事前説明を求めてきます。
親も、先生も、時には株主にも説明し、自分の行動の許可を得なければいけません。
これでは、周りに説明できない衝動的な動機から動き始めることができない。

レヴィストロースのブリコラージュや、スティーブジョブスのコネクティングドッツ。

人生を楽しみ、社会のイノベーションへと繋がる可能性の高い、なんとなくから生まれる行動も、
今の時代では起こしにくいのかもしれません。

先が見えないことこそ人生の面白さ。

頭ばかりで計算するのではなく、
自分の心や体が心の体がいいと感じることを大切に生きられれば、
人生もゆたかになるかもしれません。

◎駱駝と獅子とこども

ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」からの引用を用いて、

意義から意味に至る変遷について、「駱駝→獅子→こども」という説明がありました。

・駱駝→普通の人・勤労者/常識や誰かの指示に従っている存在

・獅子→自我を持ち、ルールを押し付けてくるものに反抗する存在
・こども→何者にも囚われない自由さを持っている存在

この工程を経ることで、意味のある表現ができるようになるそうです。

実は、「芸術は爆発だ」で有名な芸術家の岡本太郎さんも、同様のことを言っているそう。

単なるこどもではなく、駱駝や獅子の時代を乗り越えた経験がないと意味のある表現ができない、と。
自由なこどもになる前に、全身全霊で社会と対決した経験から得られる成熟が必要だそうです。

また「自分の独立戦争が大切」であるという言葉もありました。

周囲の環境から与えられるものをすべて受け入れるのではなく、
「No」を唱え、自分だけの動力源を築いていく経験がないと、社会に出て挫折したときに動けなくなってしまう。
実際のこどもは「いやだ!」をよく言いますが、あれこそ自我を形成する行動な訳ですね。

◎頭と心と体

人間は頭の中で、言葉を用いて認識しないと納得できません。

でも、心と体は頭とは別に勝手に何かを感じています。
目指すべきは、頭と心と体が調和している状態です。
この3者が調和している状態を、遊びの状態とも呼んでいます。
頭でも納得しつつ、心と体も喜んでいる瞬間を見つけていくことが大切。

最近では、「コスパ・タイパ」といった言葉が生まれ始めました。

効率重視の考え方が様々な世代に浸透してきた感があります。
この傾向が行き過ぎると、頭と心と体が離れていくことにつながるかもしれません。

この危機感に対して、泉谷さんは「即興を楽しむこと」「面倒くさいことをすること」を提唱しています。

人生を楽しむために、あえて予定調和から外れ、手のかかることをする。
料理を作るのに出汁をとるところから始めたり、文字を書くのに墨をするところから始めたり。
こうした行為を通して、心と体と頭が調和していくのかもしれません。

(以下、脱線話です)

・即興演劇の魅力

・自然教育の予測不可能性
・自信をつけるための経験
・心のゆらぎはときめきを生む…。

もはやこの番組の風物詩となった脱線も豊富な今回。

少々長い回となりましたが、お付き合いください。

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https://twitter.com/Tomoki_Awano