蝶よりも毛虫を愛でるノベーション(1198回)
日本語学者の山口仲美さんから、平安時代の末期にできた『堤中納言物語』という短編集におさめられている「虫めづる姫君」の素敵さを教えて頂きました
曰く
"姫君が、蝶より毛虫を愛玩するのは、美しいものの根源を知ることの重要性を知っているからです。
さらに、毛虫から蝶になる過程に注目することによって、物事の変化の様相を知ることの大切さを認識しているからです。"
ここから私は思いました
1、秘められた力を見出す喜び
2、奮闘する美しさ
3、将来を楽しむ
私は少年時代には図鑑四冊を小脇に抱えながら野原を駆け巡っていた昆虫少年だったので、この姫君の気持ちがよくわかりました
一つは、秘められた力を見出す喜びというのがある気がします。今はなんの変哲もない目立たない存在が、実はめちゃくちゃ美しい蝶になる、とんでもない力を秘めている、それを発見する喜びというのが、自らの驚きとともに、ワクワクが止まらない
さらに、一生懸命、葉っぱを朝から晩までひたすらに食べ続けて、そしてある日突然、蛹になる。もう死んじゃったのかなと思いきや、背中が割れて、真っ白い姿で現れたかと思うと、みるみる羽が広がって美しい紋様が現れて、そして飛び立っていく
少年時代は、お家の中に私が育てた蝶々がたくさん飛んでました笑。この感動は本当に忘れられません
そして、外界に出て、無限の空を飛び回りながら、素敵なパートナーを見つけて、新たな生命を産んでいく、そんな将来を思い描くと、それもとてもワクワクしてしまいました
この感覚は、もしかすると、今、スタートアップの方々を応援している気持ちにも、実は通じるところがあるのではないかと、改めて思いました
子育てをされている方々やアイドルのオーディションから応援している方々ももこんな感覚を持たれているんでしょうかね
今そこにある素晴らしいものや人を愛でるのも素敵ですが、そこに至るまでの道のりをともに応援していく、という応援文化みたいなもの、とても素敵なことだなあと改めて思いました
蝶ももちろん素敵ですが、毛虫だってもっと素敵
蝶よりも毛虫を愛でるノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: 千年たっても変わらない人間の本質 日本古典に学ぶ知恵と勇気 令和6年5月発行 著者 山口仲美 発行所 株式会社幻冬舎



