
「男っていうのはな」父親は、息子に切々と語り出す。「女運がすべてなんだぞ。良い女性にめぐり逢えば、仕事運だって、金運だって自然とついてくるものなんだぞ」父親は、しみじみとこれまでの人生を振り返る。「それ、こないだママが、お姉ちゃんに同じようなことを言ってたよ」
Sep 7, 2022
53 sec

元日本代表として、サッカー界を牽引してきた男は、不治の病で病床に臥していた。「聞いたぞ。余命半年なんだって?」「生まれ変わった暁には、ワールド・カップに出たいもんだな」「弱音を吐くんじゃないよ!まだ半年もあるではないか。長い長いアディショナルタイムもあるかもしれないぞ」「半年なんて、あっという間さ・・・。もしかすると、もっと早いうちに神様に途中交代させられちまうかもな」
Sep 7, 2022
1 min

遠い未来。新政権は、疲弊した国家を立て直すべく、大胆な政策に打って出た。総ての国民が、希望するあらゆる職業に就けるようにするというものだ。多くの国民に支持された政権は、意外にも短命に終わった。増え過ぎた殺し屋によって、党の重鎮たちが次々と暗殺されてしまったのだ。
Sep 7, 2022
53 sec

若かりし頃の母親に一目会いたいと、少年は未来からやってきた。あいにく少年の母親、即ち僕の恋人は急用のため留守だった。彼女が母親なら、父親は俺に違いない。「ママはシングルマザーなんだ。一緒に住んでいた彼氏はいたけれど、僕は違う人の子だって言ってたよ」
Sep 7, 2022
50 sec

研究所へ向かう狭い道ですれ違ったとき、彼女はまだ可憐な少女だった。いつしか麗しき女性に成長し、あるときは恋人を、あるときは子どもを連れ出っていた。ようやく私に好奇の眼差しを向けるようになった頃、彼女の美しい黒髪はすっかり白くなっていた。私の研究は、成功していた。
Sep 7, 2022
54 sec

プロサッカー選手である男は、点取り屋として期待されながら、開幕から不振を極めていた。不退転の覚悟で挑んだ試合で、ついにゴールネットを揺らした。「初ゴールおめでとう!あらっ?嬉しくないみたいだけど」恋人の祝福に、男ははにかんだ。「オウンゴールだからな」
Sep 7, 2022
48 sec

男は、上司に特別休暇を申請していた。しかし、先月叔母さんが亡くなったばかりである。「叔父と叔母は、おしどり夫婦だったもので、まるで後を追うかのように逝ってしまいました」「前にも聞いたことがあるような気がするのだが・・・。君の親類は、おしどり夫婦ばかりのようだな」
Sep 7, 2022
47 sec

遠い未来。通信網の著しい発達によって、時を超えて連絡を取り合うことが可能となっていた。叶わぬ恋。もはや遠距離恋愛とは、過去と未来で離れ離れに暮らす恋愛関係のことをいう。「このまま逢えないのなら、あなたの曾祖父さんと結婚するわ!」そして、悲恋は繰り返えされる。
Sep 7, 2022
53 sec

禁煙を始めて二週間・・・。禁断症状なのか、夢にまで煙草が出てくる。「僕も、夢に出てきて困っているんですよ」「君も?」同僚は、煙草を吸わないはずだが。「結婚して二週間になるんですが、結婚前に弄んだ女たちが夜な夜な現れて、あの手この手で誘ってくるんですよ」
Sep 7, 2022
52 sec

恋人が、北京オリンピックに出場している友人は、有頂天だった。毎晩、選手村から電話が来るという。「遅れちゃってごめん。昨日も、彼と長電話してて」「仕方ないわ。でも彼氏、残念だったわね」「彼ったら、メダルは取れなかったけど、俺にとっては君が金メダルだよって言ってくれたの」「あんたが金メダル?それって、確実に銀メダルと銅メダルもいるってことよね」
Sep 7, 2022
1 min
Load more
