Show notes
このセットは、かつてフェルディナント=マックス大公の所蔵品で、トリエステ郊外のミラマーレ城にありました。フランツ=ヨーゼフ皇帝の弟である大公は、1854年、帝国海軍の総司令官となり、1864年には招請に応じてメキシコ皇帝に即位しました。けれどもマクシミリアン皇帝は国内の混乱を収拾することが出来ず、1867年ベニト・フアレス率いる共和国軍に捕らえられ、戒厳令のもとで銃殺されました。この物語は、皇帝の部屋見学コースでも、ご紹介申し上げます。ディナー・セットは、ハンガリーのヘレンドで生産されました。ヘレンド磁器は、中国製磁器のコピーを出発点に発展したものです。マクシミリアン皇帝は1864年、チャプルテペックの離宮で用いるため、このディナー・セットを注文しました。1867年、ヘレンド磁器工房の所有者だったモーリッツ・フィッシャーは、許可を得て、ヘレンド磁器宣伝のため、完成したディナー・セットをパリの万博に出品しました。展覧会が終了したとき、マクシミリアン皇帝は既に銃殺された後でした。このためセットはメキシコに送られず、今日に伝えられています。

