Show notes
手綱を引く手をはなすほどよいきしみ 骨の間にまだいるそれはあっという間のことで誰もわたしが手を離したことなんてみちゃいなかっただろうきっと私だって気づいちゃいなかった手をはなしたがっていたことに自由を信じていた水牛そらへむかって走り出すこの時をずっと待っていたことに誰にも気づかれないようにもっと深いところへ逃げなきゃならないよ後ろで彼らが銃をかまえているからたかくたかく海にもぐんなきゃいけない牛の身体は牛舎とまざりあってたぎんいろの旗日焼けした肌水をこぼしたみたいなあざ口に入れられる甘い石うすぐらい、ほしくさ、土に戻る前の私はそのことをどうやら忘れていたのさ牛は走り出せなかった牛舎をおいてはいけないからねからだに釘打ち離れられないからね釘がいつもよりもわたしのおくにいてそれがここちよくなっているそのことに気づかないうちに逃げなきゃいけなかったんだ牛はそうしてゆっくり立ち止まって銃のひきがねをひいた_________午前五時に満潮を迎える日に向けてかいた詩です。



